第12回 建築家展

対話をしながら、その場所、その住み手にふさわしい家を作りたいと思っています。出来上がった建物が、時を経てもその場所にふさわしく、住み手にとってはもちろんのこと、街にとっても愛着の感じられるものになっていれば、なお素晴らしいです。

対話をかさねることで、その場所、その人にふさわしく、クライアントはもちろんのこと、街にとっても愛着の感じられる建物を目指しています。 時を経るごとに存在感が増すような、素材感や質感を大切にしています。 手と心が届く仕事を信念に、丁寧な設計を心がけています。

対話を重ねて、住まいに対する価値観と家づくりのプロセスを共有することが最も大切だと思っています。また、敷地のもつ特徴や条件を活かしながら、光や風、景色や庭などの室内と屋外の関係を生みだして、生活の変化にも柔軟に対応できる家。そこにしかない、心地よさと美しさをもった家をつくっていきたいと思います。

住宅は映画を作るのと似ていると思います。原作は施主様が持ってきます、それを元に一緒に脚本をつくり、時間をかけて一本の映画(一件の家)を作ります。いい映画は人々の記憶に残ります。住宅に家族の思い出(記憶)に残るような、その家でしか体験できない自然の移ろいや、印象的な空間が作れたらと考えています。

その家族、その土地、その時に存在する必然性のある住宅となるよう心がけています。また、住宅では４０年、５０年と生活します。新築の時が一番美しく、時とともに廃れていくような建築ではなく、人と共に素敵に歳をとる住宅であることが大切だと考えます。笑い皺のたくさんあるご老人達のような住宅が理想ですね。